磁場観測器 (MGF)

内部磁気圏で背景磁場、ULF帯Pc5脈動、Pc1/EMIC波動を計測するために、MGFではフラックスゲート磁力計を採用しました。内部磁気圏内の粒子の分布や軌道はリングカレントによる背景磁場の変形の影響を受けるため、固有磁場からの変動分を正確に計測することは、リングカレントの効果や発展を理解する上で重要です。

MGF計測器は、宇宙嵐中に3°よりも良い精度で磁場変動が得られるように設計されています。表1にまとめましたように、MGFには±8000 nTと±60000 nTの2つのダイナミックレンジがあります。磁場計測の分解能は19ビットなので、それぞれ31 pTと250 pTの分解能になります。MGFで得られる周波数範囲は、DCから数10 Hzまでです。(サンプリング周波数は256 Hzなので、カットオフ周波数は約120 Hzになります。)この周波数帯は、イオンサイクロトロン周波数を含みますが、MHD波動と背景プラズマとの相互作用を理解するための鍵です。EMIC波動は、PWE計測器とともにMGFでも観測できます(図1参照)。

ERG衛星搭載のMGF計測器は、基本的にはBepiColombo MMO探査機搭載のMGF-Iと同じ設計です [Baumjohann et al., 2010; Matsuoka et al., 2012]。MGFのセンサは、観測データのノイズを軽減するために、衛星本体から伸びた5 mのブームの先端に取り付けられます。

図1: プラズマ波動観測器と磁場観測器の周波数範囲。

表1: MGFの諸元 (1)
サンプリング周波数256 Hz
ダイナミックレンジ±8000 nT (L>2), ±60000 nT (L<2)
分解能31 pT (L>2), 250 pT (L<2) (19 bits)
成分3
角度精度< 1°

表2: MGFの諸元 (2)
大きさ (mm)重量 (kg)電力 (W)
エレクトロニクス150 x 165 x 501.352
センサ40 x 40 x 800.15
ケーブルAWG#280.27-
伸展マスト288 x φ270(収納)
5318 x φ270(伸展)
2.5-

最終更新日: