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小野高幸先生を偲んで

プロジェクト代表者

小野高幸(1950-2014)

地球の内部磁気圏探査衛星ERGを中核とした衛星・地上観測およびシミュレーションからなる研究計画「ERGミッション」を提唱され、 平成20年に脳出血によりお身体が不自由になられたにもかかわらずその実現に奔走されました。 「ERGミッション」が平成24年に宇宙航空研究開発機構のプロジェクトとして採択され、平成27年度の打上げを目指して開発が進み始めた矢先に小野先生は旅立たれてしまいました。小野先生は観測データを自分の目でみることを楽しみにされていました。

小野先生は、東北大学大学院博士課程を修了後、国立極地研究所の助手・助教授・東北大学助教授を経て、2000年に東北大学大学院・理学研究科の教授にご就任されました。

学生時代より宇宙への強い関心をお持ちで、大学院時代は観測ロケットおよび人工衛星による電離圏・磁気圏プラズマの能動観測の研究をされました。 国立極地研究所では第25次および第31次の二度の南極越冬観測に参加し、地上からのオーロラ観測を実施し、大きな研究成果を上げられ、1988年には、地球電磁気・地球惑星圏学会の田中館賞を受賞されました。 東北大学教授となられてからは、2007年に打ち上げられた月探査衛星「かぐや」搭載のレーダサウンダーのプロジェクトリーダーとして、世界初の月全球での地下探査を成功に導きました。

小野先生のご命日(12/21未明, 三回忌)が、あらせの打ち上げの日でした。